第19回 ツール・ド・おきなわ 2007大会  市民レース 130km


ほぼ予定時刻にスタート。
5列くらいに並んでいたのでそう混乱もなく与那に向かって走り始める。
去年に較べてかなりまったりペース。これは楽ちんですなぁ・・・
と思っていたところ最初のトンネル内で前方から声が上がる。
ちょっと風が強いが危険回避のため先頭にでてローテーションに加わるものの
気がつくとなぜか放置プレーで1人逃げ出したかたちになる(笑)
1分ほど単独先頭で気持ちのいい風を切ったあとすぐに集団に復帰し
50番手くらいでダムへの登り始めに入る。



さていよいよ鬼門の登りが始まる。
去年は序盤から豪快に1人バックアタックを決めてしまったのだが
今年はなんとか位置をキープし淡々と登る。
次第に登坂力が同等レベルな選手が揃うようになり
そこそこの心拍で順位を大きく後退させることなく
1回目のダムへの登りが終了する。(たぶん第3〜4集団くらいで頂上通過)



ここからは「奥」まで下り基調のアップダウンが続く。
すぐに5人くらいの集団でローテーション開始。
前方から落ちてくる人を吸収しながら進むが
15分くらいで後方からきた30人ぐらいの大集団に吸収される。
これ幸いと脚を使わないように常に集団10番手くらいをキープする。
まったりとした平和なペースの中「奥の坂道」へ。
登りが始まっても1回目のダムへの登りでシャッフルされた皆様は
同じような登坂力なのでここでも平和なペース。
逆に私が集団前方に出てオーベストのジャージを着た方とペースをつくるような感じで
問題なく「奥の坂道」をクリアする。



ここからは去年早々に脚が痙りまくった苦い想い出のある綺麗な海岸線。
この頃からわりと元気のよさそうなジュニアの千切れ組みが集団に合流。
2回目のダムへの登りに備えて脚を温存気味のおじさん達を助けるように
集団前方を引いてくれてる様子。
ありがたくこの恩恵に預からせて頂き15番手くらいをキープし
一度もローテーションに加わることなく(ごめんね、感謝してますw)
脚痙りの恐怖と戦いながら無事に2回目のダムの登りの与那まで到着する。



さていよいよ2回目の登りである。
自分的にはここをなんとか乗り切ればなんとか完走・・・
という思いを常に抱いていた鬼門のパートである。
集団のまま登坂に突入する。
はやりというか当然というかこれまでの登坂のパターンと同じである。
自分にとって平和なペースで淡々と集団は進む。
登坂の中盤で「ライバル川村師匠」に追いつくき一声かける。
今回、登坂ではダンシングを封印してとにかくクルクル。
そしてできるだけ上体をうまく使える登りを意識した。
1回目の登りより遙かに余裕をもって山頂通過した。



ひとときの下りでプチ休息した後はすぐに高江に向けての登り開始。
過去どの大会でもそうであったがここからのアップダウンは弱った身体にかなり効果的w
登り開始すぐに「泥ジャージ」のパチョさんに追いつく。
なんでこんなとこに??? と思いつつも
すぐにペースメーカーにさせてもらい
苦しい状況ながらも少しモチベーションアップ。



このあと平良くらいまでの長い間ひたすらパチョさんに付き位置のまま我慢の走行。
しかしこの頃から丘越えのような少しの登りがかなり脚にくるようになり
すぐに25でクルクルするものの大腿筋、ハムあたりがピクピクと小さな悲鳴をあげはじめる。
なんとか騙し騙し走行するが少し長めの登坂にさしかかったところで両脚を痙攣が襲う。
痙った脚に悶えながらも脚が止まらないように無理矢理に回して回復を試みる。
これでパチョさんに先行される!!
と思いきやなぜか私と同じペース。(どうやら彼も私と同じように苦しんでいた様子w・・・)
なんとか回復させすぐに集団に飛び乗り速度維持する。



この頃になるとボチボチと200キロの先頭集団が現れ始める。
私より+70キロ走ってるとは思えないスピードで右車線を駆け抜ける。
2、3個目だっただろうか?
追い抜いていった200キロの集団に我々の走っていた集団の何人かが飛び乗り
集団のペースが上がる。パチョさんもこれに飛び乗りいってしまった。
そこでのペースアップが原因で再び脚が痙ってしまいペースダウンして回復させる。
なんとか回復したかしないかのところで再び200キロの6人くらいの集団が横を通過する。
その後方にすぐ130キロの選手も乗っているようだ。
ここに見慣れた「蛍光イエロージャージの高田さん」がおられた。
声にはだされなかったが僕に向けられたその視線は間違いなく


「この集団に飛び乗れ!!」


と語っていた。(私の妄想かもしれません・・・w)



その励ましに応えるべく気合い一発!!なんとか高速巡航集団に乗車成功。
200キロレース参加しておられる6〜7人精鋭の皆様が
綺麗にローテーションしながら突き進んでおられ
私のようなコバンザメなかたがその後方にチラホラと・・・
いきなりの高速ペースにとまどったモノのなんとかついていける状態。
少し余裕ができて200キロなカタのメンツを確認してみると
偶然にも福岡で御一緒させて頂いた織田さん、そして某有名日記の○良さん、
シルべストジャージのカタが2人がおられた。
道中かなり苦しい思いをしたものの超高速で慶佐次手前の登坂まで
無賃乗車させていただく。感謝、感謝



連結解除後は再び鈍行列車のマイペース走行。
最後の補給を受け取り脚痙りの恐怖に怯えつつ淡々と登る。
あと何キロ?? どこが山頂??
とそれだけを思いながらなんとかクリア。
下り始めた時の喜びは格別だったなぁ・・・
源河手前のところで川村師匠と合流。
「よかったなぁ!完走できるよ!」と励まして頂くが
あの関門で過去2度赤旗を振られている私は「いや、まだまだ!」と言葉を返す。
そして赤旗を振られることなく源河の関門通過。
いやぁ、感無量ですわ・・・



はじめて走る源河からゴールへの道のり。
その嬉しさ一杯の気持ちとは裏腹に大腿筋が悲鳴を上げ始める。
源河までの緊張感から解放された安堵感の影響か
大腿筋は「もうペダリングしたくない!!」と痙攣しまくって訴える。
そのため平坦なのにペースが上げられない状態。
そんな私を川村師匠はペースを落とし併走しては励まし前を引っ張ってくださる。
そんな川村師匠に感謝しながら沿道のスタッフそして子供達、声援してくれる皆さんに
「ありがとう!」と手を振って応えながら最後の約10キロを走り抜く。



そして長い間目指していたゴールはなんともあっけなく
白線が横たわっているだけだった。
ただそのゴールを越えることができた喜びをかみしめながら飲んだビールは
いつもよりホロ苦かったのは気のせいかな・・・